受験はいつから

子供の受験戦争は、受験時期をどこに設定するかによって異なってきます。区切りとしては小学校受験、中学受験、高校受験、大学受験が一般的といえるでしょう。小学校受験をする子供の割合は、全体から見ると低めではありますが、都市部での付属校人気を背景として一定の比率で見られます。小学校受験の大変なところは、幼稚園から帰ってきてから、受験塾に通う必要がある点です。入試前のスケジュールは、かなり密度が高くなりますので、外遊びやレジャーが制限されることもあります。受験の意味を親子で共有しないと、モチベーションを保つことが難しくなりますので、受験前にしっかりと話し合っておきたいところです。また、都市部を中心に中学受験をする子供も多くみられます。中学受験の動機の大きな部分を占めているのが、ゆとり教育に対する危機感とされています。早いうちから高度な知識を身に付けさせたいと願って受験を決める場合が多いのですが、注意したいのは、小学校での学習と受験塾の学習内容には、大きな乖離があるという点です。子供が無理なく受験塾のペースに乗っていくためには、小学校4年生頃から通塾が必要となるのが一般的です。小学校生活の後半に突然、塾通いを始めても、塾のペースについて行かれなくなる可能性がありますから、長期的な計画を立てておく必要があります。また、高校受験では、内申点の獲得に悩む子供たちが増えてきます。主要科目以外の科目も内申点の評価に関わりますし、部活動で良い成績を収めたとか、委員会活動に積極的に参加したといった、普段の過ごし方も評価されますから、気詰まりに感じられることも多いようです。また、大学受験に関しては、一般入試の他にAO入試など多様な選抜方法が浸透し、情報収集も重要となってきました。これらの受験戦争を通して、子供とのかかわり方に難しさを感じる親御さんも多いものですが、年齢とともに少しずつ手を放し、我が子の決定を尊重してあげられるようにしたいものです。